昨日(2019年4月19日)、東京・池袋で87歳の高齢男性が運転する乗用車が暴走し、歩行者ら10人を巻き込みうち2人の母娘が帰らぬ命となりました。

 

「アクセルとブレーキの踏み間違え」などで高齢者が事故を起こすケースは年々増え続けており、70歳を過ぎて加害者になってしまうことが多々あります。

 

最近では、孫や家族が祖父母の両親に免許の自主返納の説得を試みる動きも増え続けていますが、上手くいかずに失敗してしまうことも多いそうです。

 

罪のない被害者を出さない為にも、そして大切な家族を加害者にしない為にも祖父や家族を説得する方法を学び、どうにか免許の自主返納をしてもらいたいですね。

 

今回は、免許返納を説得するのに大事なポイントや方法についてお答えさせて頂きます!

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免許返納を拒否する理由を明確にする

人はお願い事をされて断るのには必ず理由があります。論理的で筋の通った理由もあれば、ただ感情的に断っているだけの時もあります。しかしいずれにせよ、提案やお願いを受け入れてくれないのには理由があるため、これを明らかにしないことには議論が平行線になるままです。

 

「免許を返納しない理由」はしっかりとコミュニケーションを重ねて引き出さないといけないですが、世の中の高齢者の方々が返納を拒否する理由で多いのが以下の4つだと言われています。

 

車がないと生活が不便

孫や息子に指図されるのが嫌

自分はまだ全然大丈夫だと思っている

車が好きで生きがいである

 

では、これらの4つについて詳しく見ていきましょう。

車がないと不便

東京や大阪の都心部であればまだしも、地方のほとんどが車がないと生活が不便だと思われます。コンビニはそこそこ近くてもスーパーが遠かったり、仕事場が遠かったりと…。

 

バス乗り場も近いとは限らず目的地を経由するものとも限らないことや、タクシーの走行量も少なくタイミングよく捕まえられない地域が多いと思います。

 

この理由はかなり正当なものですね。免許と車だけ取り上げてしまえば、生活に支障が出てしまうことは明らかであるため、必ず代案を出す必要があります。

 

例えば、

買い出しなど外出の予定がある時は、必ず家族の誰か(息子や孫など)が送迎すること
バスを利用する外出を、慣れるまで一緒に訓練してあげること
タクシー会社の電話番号を家の分かりやすい場所に貼っておいてあげること
タクシー代など費用がかさむ場合、その費用は家族が払ってあげること

 

などです。

ただ免許を取り上げるだけでは可哀相なので、車がなくても不便にならないような代案を必ず用意しましょう。

孫や息子に指図されるのが嫌

そしてこちらも免許返納を拒む理由として多いものの一つです。ご高齢者の性格にもよりますが、プライドが邪魔をして家族や孫の説得に耳を貸せない方も多くいらっしゃいます。

 

この場合、「免許返納が嫌」というよりも「息子や家族に従うのが嫌」という状態になっているため、コミュニケーションを重ねて納得してもらうのは骨が折れそうですね。

 

もちろん、最後まで諦めずにコミュニケーションを続けていく必要はありますが、話を聞いてくれそうな人に説得を依頼するという方法もあります。

 

例えば、認知症の疑いなどがある場合、病院の先生に説得を依頼してもらうこと。また「息子の話は聞かないが、孫が説得すれば聞きそう」であれば孫に説得を依頼するなど。感情で拒む人に論理的にあれこれ説得を試みるよりも、その人の感情がどう動くかで対策を打った方が効果はありそうです。

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自分はまだ全然大丈夫だと思っている

これも非常に多いケースの1つですね。自分の運転に自信があり、事故を起こすなんてさらさら思っていないこと。

 

もちろん、視力や運動能力の衰えがまだあまりなく安全に運転出来ているご高齢の方もいるかと思います。しかし、自分の運転が危うくなってきているかどうかは自分では分かりづらいもので、誰かの指摘が必要な場合もあります。

 

この場合は、家族の誰かが車の運転に同乗し、蛇行やブレーキ・アクセルのタイミングでおかしなことがあれば随時指摘をしてあげるが大切です。

 

できれば助手席で動画を撮ってあげたり、後ろから追従しながら動画を撮りあとで見せてあげるなどをすれば、自分の運転能力が低下していることに納得してもらえるかもしれません。

 

自分はまだ衰えていないという「勘違い」や、認めたくないという「プライド」から来ているものなので、説得力のある証拠を提示することが大事です。

車が好きで生きがいである

ご高齢の方は、長年乗り続けている愛車に愛着を持っていることが多い為、簡単に手放せないこともあります。また、車を運転すること自体が好きだったり、車を走らせて外の景色を見ることが好きな方も多いので、免許がなくなってしまうと生きがいを失ってしまう可能性も出てきます。

 

実際、車に乗る機会がなくなれば外出頻度の低下とともに自宅に籠ることが多くなり、メンタルが閉塞していったり運動量の低下から身体機能の衰えにも繋がります。

 

「車を手放すと老化が加速する」ということを恐れている節もあるかもしれませんね。

 

この場合は、家族の買い物やお出かけの際には出来る限り同乗させてあげたり、定期的にドライブに行く約束をするなど「免許を返納しても外出機会は減らない」ことを確約させること。

 

また、一緒に散歩やウォーキングをしたり、地域のスポーツコミュニティを紹介するなど、運動の機会を提示するとともに、車がなくても住む世界が狭く狭くならないことを教えてあげることが大切です。

 

いずれにせよ、車を失うことで生活が閉塞的になり、生きがいの喪失やメンタルの不健康につながり、やがて老化が加速するということを恐れている可能性があるため、これらを払しょくしましょう。

 

代案をしっかりと提示すること

運転免許の返納を拒む理由は「車を手放すことのリスク」がどうしてもあるからです。そのため返納を説得するのであれば、それらのリスクを払拭する代案をたくさん準備しておくことが大切です。

 

代案が弱く、ただただ「いい加減免許を返納しろよ!」ではむしろ反発を買うだけで、ますます意固地になって説得を受け入れる態勢ではなくなります。

 

力づくで免許証を取り上げても、下手すれば絶縁状態になりかねません。

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熱くならず理解に徹すること

ご高齢の方の性格にもよりますが、説得する側が熱くなって力で行っても、プライドが働いてなかなか受け入れてくれません。

 

そのため「説得する」「取り上げる」というスタンスではなく、相手の気持ちや言い分を「聞く」「理解する」「受け止める」というスタンスで向き合ってください。

 

議論やバトルになってしまうとお互いプライドが働いてマウンティングのし合い、どっちが折れるかの“勝負”になり望む結果にはなりません。

 

最終的に免許返納を納得してもらえればいいのだから、その代わりの相手の要求は何でも飲む感じでひたすら言い分や気持ちを受け止めましょう。
人は「理解してくれる」と思った相手にしか心を開きません。

自分の感情と思いやりを伝えよう

また、こちらが免許返納をお願いする理由も、明確に伝えなければなりません。その際の大事なポイントですが「こうこう、こうだから絶対に返納した方が良い」と理屈で説明するのではなく、「あなたが事故に遭うと、私や家族全員が悲しい」「あなたを加害者にしないためにも、そろそろ返納した方がよい」と、自分の気持ちと「あなたのためを思って」ということを伝えましょう。

 

説得が上手ではない人は、理論や理屈でまくしたて「論破」しようとし、相手が納得しないことが全く理解できないというような顔をします。

 

そうではなく、自分の気持ちや感情、さらに「あなたのために」という言葉選びをすることで、「身内を悲しませちゃダメだな」「自分の為を思って言ってくれることが嬉しいから」と免許返納を納得してもらえる可能性も高まります。

 

事故を起こしてしまう危険性と、起こした後の悲しい未来を教えてあげた上で、「そうなってしまったら私は悲しい」という自分の感情と「あなたがそうならない為にも」という相手を思いやった説得をして下さい。

まとめ

まとめさせて頂くと、「返納を拒む理由を明確にすること」「代案をたくさん準備すること」「論破するのではなく理解に徹すること」「理屈ではなく、自分の気持ちや思いやりを伝えること」が、ご高齢の家族に免許返納を説得する際の大事なポイントであるということでした。

 

家族の未来に関わる大事なテーマなので、大事なポイントは押さえてコミュニケーションを試みたいですね。

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